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大津垣(おおつがき)の作り方 一二三(ひふみ)張り

大津垣

十川日本庭園研究室です。本日は大津垣一二三(ひふみ)張りの紹介です。
大津垣は竹を割る手間がかかりますが、建仁寺垣(けんにんじがき)に比べて材料の善し悪しが分かりづらい垣根です。今回は一枚、二枚、三枚と横張り及び縦張りのデザインですので、好みが分かれることと思います。寸法は、一マス1,700mmの正方形です。それでは、工法を紹介いたします。

①垂木の取り付け 組子の張り付け

水糸を張り、柱を平行に立込みます。

垂木(たるき)を上端(うわば)と下端(したば)にビス止めします。

上下の垂木を取り付けました。

柱の前も縦に垂木を取り付け、中央にチョークラインで墨出しをします。

垣根が下がらないように、束(つか)を入れます。

どの枚数で組むか、竹をどの幅で割るか仮止めして相談します。

山で割った割竹(わりだけ)を使います。割竹の幅が広いとしなりませんが、幅が狭い竹はしなりが綺麗です。

割間を四区切りにして、割竹を三枚ずつ縦に張り付けます。

組子(くみこ)を一枚ずつ横に入れて行きます。

ビスで両端を止めながら組んで行きます。

次に、四区画を三枚ずつ横張りをした後、一枚ずつ縦に入れます。

組子一枚が終わりました。

次からは、区画と三枚は同じですが、二枚ずつ横に入れます。

次は、二枚ずつ縦に入れます。

二枚の縦張りが終わりました。

次は、三枚の横張です。三枚になると表面に膨らみが出てきます。

最後は、三枚の縦張りです。

裏側です。裏側から見ると、竹とその組み方の質感が分かります。

②笠竹と押縁の取り付け

笠竹(かさだけ)と押縁(おしぶち)の加工です。中の節をノミで削り、側面の内側をカンナで削ります。

横押縁を取り付けます。

下端の横押縁をビス止めします。

今回は、両側が末口になるように元々を中央で合わせます。

上にも押縁を取り付けます。

一区画ずつ縦押縁を太い順に取り付けます。あたりを良くする為に加工します。

③仕上げ・完成

縦押縁の取り付けが終わりました。 端は、組子の小口(こぐち)が見えないよう隠します

笠竹(かさだけ)を取り付けます。

最後に玉縁(たまぶち)となる笠竹の端を切ります。

完成です。いろいろなデザインになりました。私の個人的な好みとしては、一枚の横張です。

各竹垣の実践的且つ具体的な工法については下記よりご覧ください。

四ツ目垣

建仁寺垣


大津垣

御簾垣

桂垣

創作垣

筧(かけひ)

枝折戸(しおりど)

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十川 洋明(トカワ ヨウメイ)

17歳で庭の世界へ飛び込み、その素晴らしさに魅了されました。造園会社数社で修行を積み、1996年に「作庭処 彌右エ門」(現 十川日本庭園研究室)として独立。以来、個人邸の作庭工事を手がけながら、古庭園に興味を持ち京都を初め全国の庭園を見てまわり研鑽を積んでいます。千葉県山武市在住。

 

<主な経歴>
1998年 重森三玲記念館庭園施工
1999年 靖國神社神池整備工事参加
2001年 靖國神社苑内常駐管理責任者
2004年 中国蘇州市に日本庭園施工

 

通常業務以外に日本庭園の古式工法の検証及び技術指導・講演も行っております。詳しく公開されることがなかった技術を、様々な方々にご提供できればと考えております。ご質問・ご相談等、お気軽にメールにてお問合せください。

 

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