扇垣（おうぎがき）の作り方

十川日本庭園研究室です。竹林をきれいにしよう計画です。

今回は、竹林整備に伴い全て余った材料での工程をご紹介します。本来、倉庫で寝かせた材料を吟味するものですが、それではなかなか竹藪が綺麗にならないので、とにかく数をこなす事に重点を置きました。自邸の三六九庭同様に、捨てる材料で最高の作品を作ろうという試みです。

初めての試みなので、作業工程の途中に変更があることはご了承ください。

デザインは、江戸時代に都林泉名勝図絵（みやこりんせん めいしょうずえ）や築山庭造伝後編（つきやまていぞうでん こうへん）を著した籬島軒秋里（りとうけん あきさと）の石組園生八重垣伝（いわぐみそのう やえがきでん）からヒントを得たものです。

また、一般の方にもわかりやすく解説をしました。この企画が同業者や次世代の方々の刺激になり、今後の作業の参考になれば幸いです。

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①下地作り

垂木を直角にビス止めします。

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割竹を作ります。【竹垣づくりのコツその２参照】

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参考

割竹を扇型に止めます。

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垂木にミゾを切り、割竹を差し込みます。

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ノミを使った例

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ドリルを使った例

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開かないように縄やヒモで止めて、ドリルでもんでビス止めします。

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扇型に割竹を針金で止めます。

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元の方には黒竹を入れることにしたので、割竹を取り外しました。

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扇の元の方は、黒穂が縦になるので、垂木に穴を開けて細枝を取り付けます。細竹の歪みは最後に調整します。

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②竹穂のかきつけ

山でしごいて葉を落とし、先を叩いた孟宗竹の枝を用意します。

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表側の竹穂を先から並べて行き、元の上に穂先を重ねて、細く割ったシノビを針金で止めて行きます。

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竹穂の両端を切り落とします。

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黒穂を扇状に並べます

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枝と割竹で仮止めします。

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裏側も穂を入れて調整します。

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垂木の周りに竹穂を巻き付けて銅線で止めます

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側面から見ると膨らみが解ります。

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天端にも竹穂を巻き付けて、側面の穂を折り込みます

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③化粧竹の取り付け

シノビの上から細い真竹の割竹を仮置きします。

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孟宗竹の節部分を銅線で取り付けます。

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細竹の割竹を銅線で止めて行きます

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④仕上げ

キッチンハイターで洗います。

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防腐剤を塗り込み、最後に竹の歪みを押縁裏の見えない所に銅線で調整します。更にサンドペーパーで竹の肉部分の汚れを落として完成です。

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⑤立込み用台の製作

割竹を作ります。【大津垣の作り方（車止め）参照】

参考

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⑤完成

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⑥その他の竹垣についての記事・動画

参考

金閣寺垣の作り方

参考

四ツ目垣の作り方

参考

建仁寺垣の作り方

参考

桂垣の作り方