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景石的な石組工

日本庭園の石組み

十川日本庭園研究室です。

皆様からのご要望により、今回は8tの主石を据えた石組を紹介します。吊り上げはラフタークレーンを使用しました。また、地盤が軟弱なため、主石下部に御影の平板を据え付け、更に大きなカマセ石を使用します。尚、写真の至らない所はご了承ください。

皆様の、今後の作業の参考になれば幸いです。


①石の据え付け

石を据えるところの、木や草花を移植します。

据え付け前の石は、下に角材を入れてワイヤーが通しやすいようにします。

石のくぼみ部分にワイヤーを掛け、クレーンで吊り上げます。

ユンボで穴を掘りますが、水が湧くような軟弱な地盤のため、主石下部の中央に御影の平板石を据え付け、石の重みで輾圧します。これ以上、下がらない所で平板を重ねて高さ調整します。

主石を据え付けました。

添石を吊り上げます。

②カマセ石の打込み

左側の添石が主石によりかかるように、順序良くカマセ石を打ち込みます。

③景観の調整

主石と添石の景観。

右側も同様、三尊石組形式に据え付けます。

参考
三尊石組(さんぞんいわぐみ)
三つの石が据えられた様子が阿弥陀三尊・薬師三尊などの仏像の安置形態に似ているため、三石組のことを三尊石組と表現することがあります。

必ずしも仏の姿を象徴したものではなく、二尊と三石をかけただけですが、3という数は、デザイン上バランスがとりやすい数字でもあり、最も象徴性を持たせたい石を中心に据え、その左右に脇石を据えることによって 安定した石組表現が成立します。

庭園においては上記のような宗教的尊像としてよりも、変化がありながら形が安定しているため、ほとんどの庭園で採用されています。京都の光明院・建仁寺などが有名。

今回はバランスを重視しました。

裏側の立石を吊り上げます。

裏側も同様、主石にもたれかかるように立石を据え付けます。

下の構造です。

④仕上げ・完成

五石目を据え付けます。

最後に、中心に斜立石を据えて完成です。

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代表・作庭家紹介

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十川 洋明(トカワ ヨウメイ)

17歳で庭の世界へ飛び込み、その素晴らしさに魅了されました。造園会社数社で修行を積み、1996年に「作庭処 彌右エ門」(現 十川日本庭園研究室)として独立。以来、個人邸の作庭工事を手がけながら、古庭園に興味を持ち京都を初め全国の庭園を見てまわり研鑽を積んでいます。千葉県山武市在住。

 

<主な経歴>
1998年 重森三玲記念館庭園施工
1999年 靖國神社神池整備工事参加
2001年 靖國神社苑内常駐管理責任者
2004年 中国蘇州市に日本庭園施工

 

通常業務以外に日本庭園の古式工法の検証及び技術指導・講演も行っております。詳しく公開されることがなかった技術を、様々な方々にご提供できればと考えております。ご質問・ご相談等、お気軽にメールにてお問合せください。

 

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