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【台風災害 防止】高木伐採工事 その1

十川日本庭園研究室の十川です。今回は高木伐採の実作業について数回に分けて投稿いたします。

昨年は台風や大雨の影響で、千葉県や埼玉県を中心として甚大な被害がもたらされました。そして、これら災害による電源復旧に時間を要した原因として、主に倒木の処理の難しさがありました。高木については普段より災害時をイメージした予防管理が大切です。今回ご案内する案件は古くからある大木が建物に干渉し、建物の一部を損壊する恐れがあったため伐採を行った例です。これほどの巨木でなくとも、台風等の強風による倒木で建物を全壊に至らしめた例も数え切れません。作業方法については現場状況で様々ですが、ご参考になれば幸いです。

※ご相談やお問い合わせについては、メールフォームからお願いいたします。

現況(作業前)の確認

成長した高木が建物の一部分に干渉しています。このまま放置しますと強風時に煽られ、更に建物に接触したり、最悪の場合は倒壊を引き起こす恐れがあります。

 

細枝伐採

先ずは、上部の枝を落とす際、支障になる下枝から落とします。

ロープを使い吊るし切りにします。(クリックすると大きな写真が見れます)

順次切り落としていきます。(クリックすると大きな写真が見れます)

 

太枝伐採

梯子の掛け方に注意が必要です。

先端部分は、ロープの先にシャックルを付け、高枝切りのこぎりで落とします。(クリックすると大きな写真が見れます)

太枝はチェンソーで落とします。

ロープをかける枝、又、下す順番にも注意が必要です。(クリックすると大きな写真が見れます)

 

ラフター(クレーン)による吊るし切り

日を改め、作業再開です。ラフターで吊るし切りするため、梯子をかけます。

ラフターを搬入。設置後、動作確認を行います。

クリックすると大きな写真が見れます

出来るだけ枝を大きく切るのが大切です。切った枝はトラック上で刻みます。

クリックすると大きな写真が見れます

十分な強度のワイヤーを2本掛けます。(クリックすると大きな写真が見れます)

ガラスを養生します。調整できるように四方から切ります。(クリックすると大きな写真が見れます)

ワイヤーをかけます。

ウケを入れます。(クリックすると大きな写真が見れます)

ロープで振れを止めます。最後は小型チェーンソーを使用します。(クリックすると大きな写真が見れます)

トラッククレーンで吊れる大きさまで刻みます。(クリックすると大きな写真が見れます)

ワイヤーをかけ、残りを切っていきます。

クリックすると大きな写真が見れます

切りやすくするため横にします。(クリックすると大きな写真が見れます)

切り戻して終了となります。(クリックすると大きな写真が見れます)

伐採は、ラフターのオペレーターの技術に左右されます。この作業に来ていただいた方は、近年まれにみる凄腕の方でした。これだけすんなりと作業が進んだことに感謝いたします。

  1. 千葉・玉前神社関係者

    昨年の台風による、境内の倒木被害がなく、
    改めて、高木伐採の大切さを感じました。
    今後も境内の災害予防管理に努めます。

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代表・作庭家紹介

十川日本庭園研究室 十川洋明

十川 洋明(トカワ ヨウメイ)

17歳で庭の世界へ飛び込み、その素晴らしさに魅了されました。造園会社数社で修行を積み、1996年に「作庭処 彌右エ門」(現 十川日本庭園研究室)として独立。以来、個人邸の作庭工事を手がけながら、古庭園に興味を持ち京都を初め全国の庭園を見てまわり研鑽を積んでいます。千葉県山武市在住。

 

<主な経歴>
1998年 重森三玲記念館庭園施工
1999年 靖國神社神池整備工事参加
2001年 靖國神社苑内常駐管理責任者
2004年 中国蘇州市に日本庭園施工

 

通常業務以外に日本庭園の古式工法の検証及び技術指導・講演も行っております。詳しく公開されることがなかった技術を、様々な方々にご提供できればと考えております。ご質問・ご相談等、お気軽にメールにてお問合せください。

 

プロフィール詳細

 

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